PRONEWSにARRI ALEXA 35の記事に弊社の三浦の実機レポートが掲載されましたのでその一部を紹介します。

紹介サイトはこちら:PROMEWS SPICE 三浦徹氏編 

オールレンズの特性を活かした撮影に最適

そして2番目に驚いたのは、柔らかい解像感だ。筆者はどのメーカーのシネマカメラでもセンサー性能は向上して解像度が上がる分、シャープネスが強調される印象を感じている。それらのカメラで撮られた映像コンテンツを観ると、「That’s Digital」という印象を感じていた。そんな固さを回避する方法の1つにオールドレンズの使用があり、今回のALEXA 35のテストには、筆者の会社で所有しているT1.0の「Vantage ONE」とスクウェアフロントの「Lomoアナモフィック」を持参してテストを行った。

最初はVantage ONEと組み合わせてテストを行ったが、これにも衝撃を受けた。Vantage ONEは通常1.0開放にすると、ボケすぎてハイライトのフレアーを拾いすぎて滲んでしまう。その滲んだ状態はドリーミーな回想シーンでしか使えない印象だった。それがALEXA 35と組み合わせて開放1.0でも、にじみは抑えられた感じだった。これにはびっくりで、ARRIのスタッフによるとALEXA 35のCMOSセンサーに光を取り込むマウント部分を改良に改良を重ねて、フレアが入らない設計を実現したという。


開放絞り値T1.0のスーパー35プライムレンズ「VANTAGE one」

もう1つの持参したLomoレンズは、非常に甘すぎてフォーカスが合っているのかわからないレンズである。しかし、ALEXA 35との組み合わせでは、ピントが合ってるところははっきりと見える感じがした。これまではメリハリがのないオールドレンズで終始していたが、ALEXA 35と組み合わせでまたちょっと違った印象を受けた。


Lomoアナモフィックレンズ

最近各レンズメーカーからフルフレームプライムレンズが登場してきているが、筆者は個性を押し出したレンズは多くない。また、フレアが入りやすい設計のレンズの新製品登場も相次いでいるが、実際撮影してみるとフレアが入りすぎて商業撮影には向かないものもある。そのようなレンズを使わなくても、ALEXA 35は昔ながらのオールドレンズを装着することによって余計な気遣いが必要なく、その特性を活かした撮影ができると思った。